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開業から1年が経過したオカダマニラ

オカダマニラの内部対立

オカダマニラを開業した日本の大手パチンコ機器メーカーであるユニバーサル・エンターテイメント社は、オカダマニラの開業後に内紛劇に見舞われています。17年6月に、ユニバーサルの会長から創業者である岡田和生氏が解任されると報じられました。

和生氏の長男と長女が会長就任に反対したとのことで、ユニバーサルの70%近くの株式を保有する親族からなる持ち株会社の取締役からも和生氏は解任されています。この解任理由として複数の不正資金疑惑があげられていますが、その中にはオカダマニラに関するフィリピン娯楽賭博公社 (PAGCOR)関係者への約4,000万ドル (約43億円)の資金供与も含まれています。

その後、17年9月に和生氏が、対立していた長女と和解をしてユニバーサルの経営に復帰するという声明を発表しましたが、即座にこれを長男サイドは否定し今に至るまで進展が見られないなど事態は混とんとしています。

この内紛劇については、フィリピンでも報じられていて、オカダマニラに移動する途中で日本人なら何か知っているかと、ウーバーのドライバーからも質問を受けました。現地で色々な人に話を聞きましたが、マニラのカジノの中では中国人のハイローラーの集客に優れた香港のメルコ・クラウン社が運営する「シティ・オブ・ドリームス」が最も流行っているという見方で概ね一致していました。

マニラにあるIRの中でも約24億ドル (約2,600億円)と最大の巨費を投じたオカダマニラを成功させるには、長期的なビジョンの下統合された経営戦略を取っていく必要があり、運営会社の経営体制が安定していないことは許されません。

岡村聡

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