ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

ニュージーランド 1/3 
世界の富裕層を集めるオークランド

ヨットだけでなく、フェリーも市民の足として定着しています。オークランドの両岸は道路でも結ばれていますが1本しかなく、両岸共に湾で入り組んだ地形をしているので、オークランドの両岸を行き来するには多くの場合フェリーの方が便利です。実際に、私も3日間の視察中に何度もフェリーを利用しました。

エンリッチ オークランド 入り組んだ湾岸

ニュージーランドは穀物や野菜、果物、乳製品、肉や魚など全て自給率が軒並み200%を超えていて、オークランドは食の面でもとても魅力的です。特に和牛の遺伝子を持つ子牛を現地で育てたニュージーランド産WAGYUのステーキや、生のカキやムール貝などの名物は絶品でした。また、ニュージーランドは近年ワインでも国際的な評価を急速に高めています。今回の視察でもニュージーランド屈指のワインの生産地として知られるワイヘキ島を訪れて、絶品のワインを楽しみました。ワイヘキ島の様子については次々回で詳しく紹介します。

いくら高報酬を得られたとしても東京やシンガポールの金融業界で働いている限り、休みを取った時以外は豊かなライフスタイルを送れないのに対して、オークランドではリーズナブルに食も趣味も充実した豊かな生活を実現できることはとても魅力的です。趣味についても、海に関する遊びだけではなくゴルフコースも人口当たりで見て世界最高の数が整備されていて、東京やシンガポールと比較してはるかにリーズナブルに楽しめ、こちらもゴルフ好きが多い金融関係者には高評価でしょう。

もちろん、ニュージーランドには金融関係者だけでなく、様々な業種の方が移住しています。著名な方ではベネッセの創業者の福武總一郎氏が息子さんとともにニュージーランドに移住していることが知られています。

ニュージーランドに富裕層が移住する場合は、インベスター1ビザと呼ばれる永住権を取得することが一般的です。こちらは、ニュージーランドの株式や債券、不動産、VC (ベンチャーキャピタル)に、1,000万NZD(約7.5億円)投資すれば取得できる永住権です。少ない投資金額ではありませんが、中国人を中心として富裕層の海外移住がグローバルで増えてきていて、シンガポールやオーストラリア、カナダといった移住先としてニュージーランドと競合する国は、投資家永住権の取得においてさらに大きな投資金額を要求したり、投資対象を限定したりと様々な制限を設けています。

その点で、ニュージーランドのインベスター1ビザは投資家永住権の中では比較的に取得しやすく、さらにオークランドをはじめニュージーランドのライフスタイルが魅力的であるために、移住先として世界の富裕層から人気となっています。

ニュージーランドの人口は移民を積極的に受け入れる姿勢により堅調に増加していて、オークランドの人口も2001年に約110万人であったところから、直近は約150万人と毎年数万人ずつ増えています。ただ、日本の6割ほどの国土にわずか500万人ほどの人口しかいないニュージーランドは、オークランドを含めてまだまだ土地に余裕があり、今後しばらく人口が増えたとしても余裕を持った住宅開発ができます。実際にオークランド周辺でも、海辺を中心として幅広い道路や多くの緑地、さらにはビーチにもアクセスしやすいコミュニティをいくつも見かけました。

次回は、オークランドの不動産事情やニュージーランドのリゾートやアートシーンについて、ロバートソン氏の活動も含めて詳しく紹介します。

岡村聡_300

岡村 聡 (おかむら さとし)

シンガポールで資産運用のアドバイスを行う株式会社S&S investments代表取締役。 マッキンゼー&カンパニー、アドバンテッジ・パートナーズなどを経て、2010年11月に妻と2人で同社を設立。現在、資産運用に加えて、海外移住や海外不動産投資などのコンサルティングも行っている。著書に「世界の超富裕層だけがやっているお金の習慣」(KADOKAWA/中経出版)など。

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岡村聡

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