ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

組織のスリム化が発展につながる

外部有識者とのコラボで
組織をスリム化

そこで、あえてお勧めするのは「組織のスリム化」です。何もかもを自社で用意すると、同じ場所にいるからこそ思考が硬直し、新たな着想が得られにくくなるといったデメリット、あるいは人や設備を持つからこそ軽快に動けなくなることもありそうです。ならば、あえて外部の有識者とコラボする、必要に応じてタッグを組むなど、連携できる相手を見つけておき、必要に応じて協業すればいいのです。ならば、過度なリスクを負わずに外部から新しい風を取り入れることができ、かつリスクを抑えてビジネスを展開することも不可能ではありません。

とりわけ、過渡期であれば内製化にこだわるのではなく、外部のリソースを活用すべき。結果、うまくいき十分なストックが生まれたら徐々に内製化を進めるなど、「小さな成功体験を積み上げて組織を育てていく」といった手段を取ることです。いきなり大きくするのではなく、段階を踏む…これはメンタルトレーニングでも定石のプロセスなので、ぜひ実践してください。

もしくは、急拡大を考えるあまり組織を大きくしようと思った時は「いまが絶好のタイミングなのか」「経営者としての見栄はないだろうか」など、自分自身に語りかけ、答えを導いていきましょう。その際は、登山をイメージするのがポイントで、「目標に対して、いまは何合目なのか」と振り返ると、おのずと本当にすべきことは見えてきます。

自分が登っている山(ビジネス)を観察し、それに見合った準備・計画を実行することが登頂の成否を握っています。

*この記事は2016年11月に掲載されたものです

高畑好秀

高畑 好秀 (たかはた・よしひで)

メンタルトレーナー。1968年、広島県生まれ。早稲田大学人間科学部スポーツ科学科スポーツ心理学専攻卒。日本心理学会認定心理士資格を取得。同大学運動心理学研修生終了後、数多くのプロ野球、Jリーグ、Vリーグ、プロゴルファーなどのプロスポーツ選手やオリンピック選手などのメンタルトレーニングの指導を行なう。著書に『一流だけが知っている自分の限界を超える方法』(中経出版)など。スポーツ、ビジネスのメンタルに関する著書は70冊を超える。

連載コラム

高畑好秀氏著書
高畑好秀 著
 
一流だけが知っている自分の限界を超える方法
KADOKAWA/中経出版 1,404円

 
名だたるトップアスリートが指名するメンタルトレーナーである著者が、彼らと真剣に向き合う中で見出した「人間は本来負けたがっている」というオリジナルのスポーツ心理学をベースに、「勝ち」への執着を捨て、限界突破のための「負け」を知る究極の方法を説く。
 
高畑好秀 公式サイト: www.takahata-mental.com

高畑好秀

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