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堀紘一の『ヒト・モノ・カネ』論 (4)
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エンリッチ 堀紘一

堀紘一氏といえば、19年にわたりボストンコンサルティンググループに勤務し、日本法人の社長も務めた稀代の経営コンサルタント。2000年からはベンチャー育成を目的にドリームインキュベータを創業し、わずか5年で東証1部上場企業に育て上げた起業家としても、あまりにも有名だ。これまでは、堀氏のお金についての考え、富裕層としてのありかたを語ってもらったが、今回からは経営コンサルタント、インキュベータとしての側面に迫る。

お金にこだわる人ほど成功する?

私はこれまで、多くの財界人や起業家を見てきました。そこで思ったのは、お金にこだわりのある人がビジネスで成功することです。

この場合のこだわりとは「コスト意識が高い」など、悪くいうとケチということにもなるのですが、そのほうが結果として、ことビジネスにおいてはうまく働きます。よく、資産家ほどケチと聞きますが、それと同じことかもしれません。

ですが、彼らは何事にもお金を出し惜しみするかというと、そうではありません。投資においては迅速、かつ的確に資金を投じます。それは、投資が次のお金を生むとわかっているからです。こういったビジネスやお金に対する嗅覚が成否を握っているのだと思います。

経営者とビジネスモデルがベンチャー成否のカギ

ベンチャー投資もDIの事業のひとつですが、そこで見るのはビジネスモデルと経営者の人柄。ビジネスモデルが差別化できていないと、類似や大手の参入ですぐにダメになります。それに、社長の人格に問題があると優秀な社員が辞めてしまうので、結局はうまくいきません。やはり、会社=経営者なので、ダメなリーダーだとビジネスは発展しないのです。DIにも増資の引き受けなど多くの案件が舞い込みますが、経営者の人柄で投資を見送るというのは、よくあることです。

エンリッチ編集部

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