読書の目的は「読むこと」ではなく、知識を吸収し活かすこと

インプットのために本を読むことは大切ですが、ただ読めばいいというわけではありません。「成功するリーダー」は、本を徹底的に消費します。つまり知識を吸収して活かすのです。

どういうことかというと、気になったページは折り曲げ、線を引き、メモを書き込み、大事なページは切り取って手帳に貼るなどして、とことん使い倒すのです。紙の本はもちろん、電子書籍のマーカー機能でもよいと思います。

また、一言一句記憶するために本を読むことは必要ではなく、全部を読まず最初に目次をざっとチェックして、必要なところだけを拾い読みすることも有効です。情報が洪水のように流れていくなか、タイパ意識も必要です。

そう。買ったからといって、最初から最後まですべて熟読しなくてもよいのです。最初の数十ページを読んで、著者の言いたいことがわかればそれで終えてもいいし、気になる章だけ読んでも構いません。本は消耗品ですから、あとから復習もできるよう、どんどん書き込みをしたり折り目を入れたりしましょう。

それに対して、「失敗するリーダー」ほど、本をとても丁寧に扱います。知識が頭に入ろうが入るまいが、淡々と丁寧に読み進め、とにかく読了することに満足感を覚えます。下手をすると、積読のみ。本を買っただけで満足してしまうこともあります。そして、本棚に並んだ背表紙が自分の教養を裏づけるかのように勘違いしてしまうのです。
もちろん、「失敗するリーダー」の読み方でも、読まないよりは意味はありますが、本の内容の本質的な理解や、知識の活用という点では、「成功するリーダー」の読み方には劣ります。

誰でも思い当たる節があると思いますが、本を頭から順にただ読むだけでは、その内容の大半は忘れてしまいます。だからこそ、「成功するリーダー」は、大事だと思ったポイントは、いろいろな手を使ってストックするのです。