松田 朗ロレックスが独自に開発・製造した機械式自動巻ムーブメント、キャリバー 4130は、クロノグラフ機能の部品数を大幅に減らすことで、ムーブメントの信頼性を高めている。堅牢性に優れるコラムウィールと垂直クラッチを搭載したメカニズムが採用されており、瞬時に、そして極めて精確に時間の計測をスタートさせることができる。
心臓部である振動子には、ロレックスが特許を取得し、 独自の合金から製造したブルー パラクロム・ヘアスプリングを備える。パラクロム・ ヘアスプリングは耐磁性に優れ、気温の変化にさらされても非常に高い安定性を保ち、 標準の10倍もの耐衝撃性を実現。ヘアスプリングにはロレックス オーバーコイルが装備され、あらゆる向きにおいて等時性を保つ。ロレックスが発明したパーペチュアル ローターが搭載された自動巻機構を備え、約72時間のパワーリザーブを有する。
ロレックスが再定義（2015年）した高精度クロノメーターに準拠しており、この独自の称号は時計製造業界の基準より更に厳しく設定されたもの。ロレックスが自社内で独自に行う一連の検査を通過したことを証明している。手首着用時に精度、パワーリザーブ、防水性能と自動巻において、最高の性能を発揮することを保証するために、認定はムーブメントをケーシングした後、つまり完全に組立てられた時計に付与するという徹底ぶり。ケーシング後のロレックス高精度クロノメーターは平均日差が－2～＋2秒 以内に調整され、これは公認クロノメーターの基準の2倍以上の精度。グリーンのタグがついて いるロレックスの時計は、すべて高精度クロノメーターで5年間の国際保証が適用される。
また、904L スチールのオイスターブレスレットには、クラスプが誤って 開くことを防止するオイスターロッククラスプを装備。さらに、ロレックスが 特許を取得したイージーリンクシステムという独創的な機構により、ブレスレットの長さを容易に約5 mm 調節することができ、あらゆる場面でより 快適な装着感を提供。至れり尽くせりだ。
1963 年にロレックスが製造した初代デイトナは、カーレースのためにつくられたモデルで、その信頼性と性能によってモータースポーツ界に輝かしい功績を残してきた。その伝統を現代へと引き継ぐ新しいデイトナが、日本の正規品販売店の店頭に並ぶ日が待ち遠しい。
オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ
Ref.116500 LN。ケース径40 mm。Cal.4130。パーペチュアルローターによる両方向自動巻。日差 －2～＋2秒。パワーリザーブ約72時間。ダイアルカラーは、ブラックラッカー（インダイアルの 目盛り部分はグレー）と、ホワイトラッカー（インダイアルの 目盛り部分はブラック）の2種類。：1,180,000円（税抜）。
（問） 日本ロレックス
電話03-3216-5671
TEXT: 松田 朗／Akira Matasuda
時計ジャーナリスト
Pavone、Begin、時Begin、VOCE、FRaU、POPEYE、DIMEといった富裕層向けライフスタイル誌や専門誌、女性誌などにかかわる。各国大使館での文化イベント、『松本零士の宇宙観とクロノグラフ展』なども手掛ける(株)フォーシスターズ代表取締役。東京ニュース通信社特派記者。
