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2020年 年始特別編 2/3

新たな動きはすでに起きていて、昨年12月にはKDDIとローソンと業務資本提携を結び、ローソンの発行済株式の2.1%を市場から買い付けると発表。また、ロイヤリティ・マーケティングの発行済株式20%を三菱商事より取得し、KDDI、ローソン、ロイヤリティ・マーケティング、三菱商事はPontaをメインに据えた戦略を打ち出すようです。

これに伴い、ポイントにも変化が訪れます。なんと、KDDIのau WALLETポイントはPontaに統合され、au PAYの決済ではPontaポイントがたまるように、au IDとPontaの会員IDも連携する予定です。ペイメントやポイント経済圏で先行するZホールディングス&LINE、楽天、ドコモへ対抗するのが狙いでしょう。統合は今年5月以降とされていますが、せっかく立ち上げたMoPAは、ますます混乱しそうです。

そして、業界再編の波に飲まれないよう、各社はサービスの拡充を図ると思います。これまでもポイント還元率で集客してきましたが、このまま続けていても消耗戦になるだけ。例えば、LINE Payのマイカラープログラムのように、月の決済額に応じてポイント還元率が変わったり、利用実績の多い顧客に対しては手厚いクーポンを配布するなど、差別化を徹底するかもしれません。あるいは、クレジットカードのようなコード決済版プラチナ、ゴールドというように、付帯特典を変える可能性も。ロイヤリティを上げて、選ばれるサービスを目指すのではないでしょうか。2020年はコード決済の分野で見逃せない動きが起きると思います。続報があればお伝えします。

ーーーいよいよ始まった、ペイメント分野の業界再編。とても気になるところだ。次回、年始特別編の最後には、その他のジャンルの動向も追ってみよう。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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