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モバイル決済の最新動向を探る 3/3

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。4月は「モバイル決済」をテーマに話を進めているが(1/3から読む)、最後のエントリーでは金融機関やクレジットカード会社の取り組みを紹介しよう。ーーー

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メガバンクや地銀がQRコードを採用
デビッドカードの普及を後押し

QRコード決済を推進するのは、一般的な事業会社だけではありません。なんと、今年2月には三菱UFJ銀行(当時は三菱東京UFJ銀行)、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行は、QRコード決済の規格統一と連携の方針を固めたと、国内各メディアが報道しました。他行にも統一規格の採用を呼びかけ、そのために必要な投資などを共同で行う新会社設立も検討するという内容です。

この施策は2019年度の実用化を目指すとのことですが、共通のシステムにすることで規格の乱立を避けられるというのは、評価できる点です。すでに別のプレイヤーがたくさんいますから、群雄割拠に拍車をかけるだけという見方もできますが……。とはいえ、メガバンクが主導するということで大規模なサービスとなり利用者は増え、キャッシュレス化が進む要因になる可能性はあります。

QRコード決済といえば、中国発の「アリペイ」や「WeChat Pay」が有名ですが、前者は今年3月から日本での正式サービスを始めています。これに対抗し、日本人のみならずインバウンドにも使いやすい仕様を目指すのかもしれません。

一方で、地銀を中心に異なる動きも始まっています。それが、決済サービスを手掛けるGMOペイメントゲートウェイがシステムを提供し、現時点では横浜銀行、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、りそなグループが参加するスマホ決済サービスの「銀行Pay」です。

これは、ユーザーと加盟店向けにスマホアプリを提供し、「銀行 Pay OEM 共通プラットフォーム」を通じて、金融機関の個人口座から法人口座へ決済をするというシステムで、決済にはQRコードを用います。簡単にいえば、QRコードを使った銀行口座からの引き落とし=「スマホ版デビッドカード」のようなサービスです。ただし、決済フローにはQRコード以外にも直接入力、自動精算機でスマホ側がQRコードをスキャンするといった方式も採用していて、決済手段も銀行口座に加え、クレジットカード決済、アリペイ決済にも対応します。銀行ならではのサービスとして、キャッシュアウトサービスも始める可能性があるようです。

ちなみに横浜銀行は銀行Payを活用した「はまPay」と称するサービスをすでに始めていて、同行に普通預金口座を持っていればすぐに登録、利用ができます。加盟店は横浜元町商店街のショップから始まり、2017年度末までに50店舗程度に拡大する予定でしたが、4月からは横浜トヨペットが加わり、加盟店は約180店舗にまで増えています。

他方、ふくおかフィナンシャルグループは今年2月に「YOKA!Pay」の導入を発表していて、福岡銀行では3月1日、熊本銀行と親和銀行では2018年度上半期を目途にサービスを開始するとされています。「はまPay」と「YOKA!Pay」は銀行Payという共通のプラットフォームを採用していますから相互利用にも対応し、福岡銀行では3月1日から「はまPay」との連携を開始しています。

菊地崇仁

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