ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

ベイエリア 3/4 
光も影もとても濃いサンフランシスコ

格差社会の弊害が目立つサンフランシスコ

サンフランシスコ市内にあるテスラのショールームに行くと、モデルSに加えてテスラの最新モデルであるSUV形のモデルXも数多く展示されています。

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テスラ モデルX

モデルXはファルコンウィングと呼ばれる特徴的なドアの開閉システムで、モデルSよりもさらに近未来的な雰囲気です。

モデルXは電気自動車の床がフラットである利点を生かして、天井が高く取られているので3列目の後方シートに、私のような大きな体格の人間でもスムーズに移動できます。ただ、今回テスラのショールームを訪れる中で、色々と考えるところがありました。

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それは、テスラのショールームは宿泊したホテルがあった市の中心部から少し離れたところにあるのですが、15分ほど歩いていく途中でたくさんのホームレスが路上に寝ているのを見たことです。起業活動が活発でIPO長者が続々と誕生しているベイエリアの光の部分が強烈な一方、全米でも人口当たりのホームレスの数が屈指に多いなどサンフランシスコは負の側面も強くあります。

近年、アップルやグーグル、フェイスブックといったベイエリアのテック企業で働く、20代・30代で2,000~3,000万円の年収を軽く稼ぐエリート社員たちが、郊外の住宅街でナイトライフが退屈なパロ・アルトやマウンテン・ビューではなく、サンフランシスコ市内に住むケースが増えています。

上記のテック企業はそのあり余る資金力でサンフランシスコの市内から本社のキャンパスまで、Wi-Fiを完備した快適な無料シャトルバスを走らせていますが、これに怒った市民がこうしたバスを包囲したり、石を投げて攻撃したりする事件も起きています。テック企業のエリート社員のために、サンフランシスコ市内のアパートは、40-50㎡のワンルームの家賃が月50万円以上になるなど家賃が高騰しています。

こうした家賃の高騰を受けてホームレスに転落した人たちは、テック企業で働く社員たちを自分たちの生活を乱す悪しきエリートと敵視して、上記のように対立が深刻化しています。技術開発とそのビジネス化で世界の最先端を行き、テック企業の未来的なキャンパスがそこかしこにでき、さらに電気自動車をシェアリングサービスで気軽に利用できる経済の繁栄が存在する一方、そこから取り残された人たちの悩みもまた深いことを目の当たりにして、色々と考えさせられました。

岡村聡

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