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堀紘一の『ヒト・モノ・カネ』論 (1)
お金は不幸を軽くしても、幸福を約束しない。

エンリッチ 堀紘一

堀紘一氏といえば、19年にわたりボストンコンサルティンググループに勤務し、日本法人の社長も務めた稀代の経営コンサルタント。2000年からはベンチャー育成を目的にドリームインキュベータを創業し、わずか5年で東証1部上場企業に育て上げた起業家としても、あまりにも有名だ。

プライベートでは馬主やオペラの原案・原作を手がけるなど、多趣味な一面を持つことでも知られる堀氏だが、ENRICH編集部では本オープンを機に、「ヒト・モノ・カネ」、今後のビジネスについてインタビューする機会を得ることに。初回は「日本の富裕層」について赤裸々に語ってもらった。

じつはお金の使い道がない? ニッポンの富裕層に思うこと

私は、読売新聞社、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)の社長、さらにはドリームインキュベータ(DI)を創業し東証1部まで上場させたことから、「成功者」「お金持ち」と世間から見られているようです。自社株を保有していて、それなりに報酬も得ていますから、あながち間違いではありません。そういった点では恵まれているのでしょう。

堀紘一の『ヒト・モノ・カネ』論 (1) お金は不幸を軽くしてくれても、幸福を約束しない。

とはいえ、順風満帆だったわけではありません。サラリーマン時代やハーバード大学に通っている時は苦難の連続で、新卒で読売新聞社に入社して富山支社に配属されたときは、安い居酒屋のまかないを食べさせてもらう日々。アメリカにいる時もポンコツの車しか買えず、家内が娘を学校に連れて行く時にブレーキが故障して、電柱に激突したことも。幸いケガはありませんでしたが、この時だけは「お金さえあれば……」と悔やんだことを覚えています。そう思えば、いまはありがたいことに、お金で苦労することのない生活を送ることができています。

エンリッチ編集部

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