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The Style Concierge

建築家と作る「理想の家」

建築家に頼む際に気をつけたいこと

自分の家のデザインをまかせる建築家が決まったら、希望の間取りなどを伝えるのはもちろんだが、依頼する際にはどのような準備が必要なのだろうか。前述の太細氏は「本当に満足の出来る家を持ちたいのなら、最初に絶対に外せない条件(最優先したい項目)を決めてきていただきたいですね。それこそ家は自分のライフスタイルを示すものですから、たとえば車やバイクが趣味であったらガレージをどのように表現するのかなどですね」

「次に自分のデザインの好みを正確に伝えないといけない。家のデザインは一定のトーンを持つものですから、そのデザインのトーンを決めるのにヨーロピアンなのか、モダンなのか、イタリアンなのか、その場合、たとえば自分の気に入っている施工例を写真で示せればいいですね。これは邸宅の施工例に限らず、自分の気に入っている飲食店の写真などでも参考になると思います。気に入っている空間の写真を示せれば自分の希望はより正確に伝わると思います」

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「一番大事なことは、その空間全体で自分と家族がどのように過ごしたいかを十分に伝えることです。理想とするライフスタイルや夢を、実際の空間デザインで実現するのが建築デザイナーの役目ですので、そうすればデザイナーも具体的な空間デザインをイメージしやすい。また最近の住宅では高断熱・高気密・耐震性能などは当たり前ですが、その他、家にどんな機能を持たせたいかなど、予算に大きく関わることは最初に決めないといけません」

「最後にお願いしたいのが、ご自宅のデザインを依頼される方は、もちろんご結婚されている方がほとんどと思いますが、大まかなデザインの方向性などは事前にご夫婦の意見を事前に統一しておいて欲しいということ。打合せ中にご夫婦の意見が分かれてしまって、なかなかデザインの話が前に進まないということは日常茶飯事です。まあそれに忍耐強くつきあってくれるという建築家を選ぶということも重要かもしれませんけどね(笑)」


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太細 通 (tasai toru)
 
(株)西原研究所代表取締役所長
(一社)日本商環境デザイン協会専務理事
港北ニュータウンセンター開発プロデュースなどのエリア開発の他、ホテル・飲食店などの数多くの商業建築をデザイン、高級戸建住宅の設計作品も多い。街なみの景観デザイン、建築・インテリアデザインなどの分野で高い評価を受けている。現在、中国・バングラデッシュなどの国外のプロジェクトも精力的に進めている。


エンリッチ編集部

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