2 買主が譲渡代金を支払わない場合の対応
こうした価格交渉よりもさらに深刻なのが、契約どおりの金額で合意しているにもかかわらず、決済日になっても送金が確認できない「代金不払い」のケースです。
たとえば、買主が合理的な理由なく支払いを遅らせている場合には、まずは、遅延損害金の請求を行うことを明示して早期解決を促すことが考えられます。
それでも状況が改善しない場合には、契約を解除した上で、これまでの準備に要した費用などについて損害賠償の請求を検討することとなるでしょう。
もっとも、買主が支払いを拒む背景には、契約上の実行条件が未充足であるという主張が含まれる場合があります。その場合、まずは、買主の主張の真偽を精査し、解消可能な問題であれば迅速に対応しましょう。仮に、対応に多額のコストや相応の時間を要する場合には、サイドレター(株式譲渡契約の締結後に取り交わす覚書)を活用し、契約を停滞させない調整が必要です。
支払いが滞っている状況を放置することは極めて危険です。買主から契約を解除されたり、逆に売主としての義務違反を問われ、違約金や損害賠償を請求されるというリスクがあります。そのため、譲渡代金の支払いが遅延した場合、あるいは遅延が見込まれる場合には、弁護士などの専門家に相談して、速やかに対応することが肝要です。







