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The Style Concierge

AUDEMARS PIGUET/オーデマ ピゲ
ロイヤル オーク・パーペチュアルカレンダー

記事中

新作のロイヤル オーク・パーペチュアルカレンダー

スイスの超高級時計ブランドによるラグジュアリー・スポーツウォッチ。その原点ともいえるのが1972年、オーデマ ピゲからリリースされた革新モデル「ロイヤル オーク」。

カジュアルな装いも楽しむ新時代の成功者たちからも熱烈に支持された初代ロイヤル オークは、ステンレススティールケースに八角形のベゼル、プチタペストリー模様のダイヤル、一体型ブレスレットを採用。超高級時計=ドレスウオッチという従来のデザインコードをくつがえすことに成功した。ロイヤル オークは若き成功者たちが好む超高級時計の新たな主流となり、近代ラグジュアリースポーツウオッチのアイコンといわれる存在となった。

こうしたオーデマ ピゲは、創業一族(オーデマ家とピゲ家)によって継承されている最も歴史の長い超高級時計ブランドとして君臨。スイスのル・ブラッシュで 1875年の創業以来、革新的な技術により数々の世界初を樹立。高級時計の概念を覆したロイヤル オーク、古典的で伝統的なタイムピース、レディース・ジュエリーウォッチ、一点ものであるコンプリケーション(複雑時計)など、貴重なマスターピースの数々を世に送り出してきた。創立当初より140年以上にわたり、優れたパーペチュアルカレンダーウォッチを継続して作り続けてきている。

パーペチュアルカレンダーの歴史

オーデマ ピゲ ミュージアムに収蔵されている初期のパーペチュアルカレンダーウォッチの中には、会社設立以前に作られた品まである。ジュール゠ルイ・オーデマのスクールウォッチは、オーデマ ピゲの創業以前に最初のバージョンが完成していたことを物語る。

1910年代、1920年代にオーデマ ピゲは、スイスの他の高級ブランドのものとはかなり異なるユニークなスタイルのパーペチュアルカレンダーポケットウォッチを製造。20世紀になってからはパーペチュアルカレンダーを搭載したリストウォッチが多く登場。

1955年にオーデマ ピゲは世界で初めて閏年表示のついたパーペチュアルカレンダーリストウォッチの製造を開始。この稀少なモデルはわずか9本のみが製造された。

そして1970年代の終わりに、日本発のクォーツ危機がスイス時計産業界を襲い、多くのメーカーが倒産する中で生き残るには時計の製造と販売を見直させなければならなかった。しかしオーデマ ピゲは、クォーツ危機の中でも機械式時計の製造を継続し、イノベーションも行った数少ないメーカーの一つとなった。

1970年代後半の重要な革新の一つとして、オーデマ ピゲが1978年に発表した世界で最も薄い自動巻パーペチュアルカレンダー・リストウォッチを挙げることができる。革新的なこのパーペチュアルカレンダー・リストウォッチは、1967年に発表されたキャリバー2120ムーブメントを改造した非常に薄い(3.95ミリ)もので、クォーツ危機の間、ロイヤルオークと共にオーデマ ピゲの経営安定を支える基盤的存在となり、次へと続く新たな成長のきっかけともなった。

このように伝統の継承と革新を行ったからこそ、オーデマ ピゲは1980年代、1990年代、2000年代にロイヤル オーク、ロイヤル オーク オフショア、ジュール オーデマ、トラディションなどの多くのバリエーションを登場させ、多様なデザインで展開し、世界中の時計愛好家たちを喜ばせた。

松田 朗

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