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The Style Concierge

タイの不動産投資 vol.3

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルと投資談議に花を咲かせる、この企画。

第5弾はタイ不動産投資をテーマに、ステイジアキャピタルジャパン、ジェネラル・マネジャーの吉岡憲史氏と対談を行っているが、そこで挙がってきたのがシラチャというエリア。その特殊性から、投資対象として絶大なポテンシャルを秘めているという。今回は、その理由について、さらに迫っていく。

エンリッチ マネーカフェ タイの不動産

なぜ、シラチャが“買い”なのか?

内藤 自動車メーカーを中心に日本企業の進出が著しい、タイ・シラチャということですが、日本人が住むための環境やコミュニティは、どうなっているのでしょうか。

吉岡 シラチャには現在、約1万人の日本人が住んでいるといわれています。バンコクの日本人登録人口5万人、推定人口10万人に比べるとまだ少ない規模ですが、近年は右肩上がり、今後も継続する見通しです。それは、新たに日本からやってくる人だけではなく、バンコクからシラチャへ引っ越さざるを得ない日本人が増えることも予測されるからです。

内藤 と言いますと?

吉岡 2009年、バンコクに続き、タイ国内2校目となる日本人学校がシラチャに開校して、現在は300名近くの生徒が通っています。一方、バンコクの日本人学校はすでに3000人を超える規模で、入学を断られるほど。さらに2013年度からは保護者の勤務先がシラチャ周辺の工業団地の場合は、バンコクの日本人学校は入学できなくなったのです。これにより、バンコクからシラチャに通勤していた日本人駐在員は、学校が近いシラチャ付近に引っ越さなければならなくなりました。これまでは企業も日本人が住みやすい環境のバンコクに住むように勧めていましたが、それをシラチャにも拡大するケースも見受けられるようになりました。これは、駐在員だけではなく、その家族もシラチャでストレスなく暮らせることを意味するのではないでしょうか。

内藤 実際、バンコクほどではありませんが、シラチャにも日本人が住みやすい環境が整備されつつあるようですね。実際に現地に行って驚きましたが、ローカルな街なのにもかかわらず、日本の外食チェーンやドラッグストアなどが集積するJ‐PARKがあり、シラチャの中心部にあるショッピングモール、ロビンソンにもカレーチェーンのココ壱や日本の書店もお店を出しています。

「ほら、ココ壱もあります。」編集部に現地の動画を見せてくれる内藤氏
「ほら、ココ壱もあります。」編集部に現地の動画を見せてくれる内藤氏

 
吉岡 シラチャのダウンタウンには日本語の看板が目立ちますし、外食ばかりではなく大手旅行代理店も店舗を構えるほど。中心部にある私立病院のパタヤ病院には日本語ができるスタッフもいます。最近は日本人向けの幼稚園や保育園もよく目にします。日中や週末になると人々が集まって読書や散歩、ジョギングを楽しめるスカパーブ公園もあり、ファミリー層も安心です。

内藤 日本人が増え、さらに生活インフラも整っていくという相乗効果があるのですね。そこで気になるのは不動産投資の可能性です。シラチャに投資をするメリットはどこにあるのでしょうか。

吉岡 現在のシラチャの投資環境は極めて魅力的だと考えています。というのも、日本人の数に対して供給がまったく追いついていないからです。

ーーー企業の駐在員を中心に日本人居住者が右肩上がりという、シラチャ。新たなリトル・トーキョーが生まれつつあるといっていいだろう。不動産投資の対象としても、いまがチャンスだというが、締めくくりとなる次回では、シラチャの不動産投資の実情が明らかになる。


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内藤 忍(ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。

大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」など多数。最新刊は「究極の海外不動産投資」(幻冬舎)


吉岡憲史(よしおか・けんじ))

ステイジアキャピタルジャパン株式会社 ジェネラル・マネジャー
青山学院大学卒業、英国ラフバラ大学大学院修了。
株式会社新潟総合テレビ、株式会社クリード、クリード不動産投資顧問株式会社(出向)、APN株式会社取締役、APH株式会社代表取締役などを経て、2013年より現職。賃貸情報サイト「家賃5万以下ドットコム」の発案者。
ステイジアキャピタルホールディングリミテッド

内藤忍

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