ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回は、三井住友銀行グループによる「Olive Infinite」の発行や三菱UFJカードのクレカ積立還元率引き上げなど、資産形成やポイント、さらにはエアラインによる新サービス・サービス改訂について解説する。−−−

エンリッチ読者の皆さま、ポイ探の菊地です。前回は、プレミアム系クレジットカードのサービス拡充、さらにはメガバンクなどによる金融・ポイントプログラムの動向をお伝えしました。クレジットカードであれば体験を中心とした付加価値の提供、金融系であればポイント還元率の引き上げなど、近年はロイヤルカスタマーに対するサービスを充実させる傾向が目立ちます。とりわけ、クレジットカードではプラチナの上位となるカードの発行も相次ぎ、エグゼクティブ層を囲い込みたい姿勢が感じられます。新たなカードが登場すれば、本連載でも紹介したいと思います。
デジタル富裕層の獲得を見据えた「Olive Infinite」の提供開始
最初に取り上げるのは、三井住友銀行と三井住友カードが2026年5月26日より提供を始めた、個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」の最上位ランクとなる「Olive Infinite(Oliveフレキシブルペイ Visa Infinite)」についてです。年会費は9万9000円(税込)で、通常ポイント還元率は1.0%、年間利用額に応じたポイント付与、Visa Infiniteならではの体験型特典、所定の条件をクリアすると年会費が無料になる特典も用意されています。クレカ積立の上乗せや、Olive限定の体験特典などを考えると、通常の三井住友カード Visa Infiniteと比べて、Olive Infiniteのほうがお得だと思います。私もすでに申し込みました。
注目すべき特典は、SBI証券との連携によるクレカ積立です。最大6.0%ですが、その内訳は以下の通りです。
■基本還元率:年間利用額により1.0%(300万円未満)~4.0%(700万円以上)
■三井住友銀行に500万円以上、かつSBI証券に500万円以上の残高を満たしたうえで、SBI証券と三井住友銀行の合計金額が3000万円以上あればさらに+1.0%、5000万円以上で+2.0%
つまり、クレカ積立で最大6.0%の恩恵を受けるには、年間700万円以上のカード利用だけではなく、SBI証券と三井住友銀行の口座残高合計で5000万円超の資産を持たないといけません。ただし、毎月10万円、年間120万円を積み立てると最大7万2000ポイントが得られることも事実です。
いまから新たに金融商品を買うというより、すでに持っている株式などの金融資産をSBI証券に移管するほうが現実的でしょう。これだけの資産を持つ方はラップ口座を使う層とも重なり、Olive Infiniteのターゲット層が見えてきます。なお、Olive会員向けの資産運用をサポートする「Olive資産運用サービス」も提供しており、所定の資産条件(5000万円以上)を満たすと、年会費が無料になります。
従来のプレミアムカードは、高級ホテル、レストラン、空港ラウンジ、コンシェルジュといった体験を軸とした価値を訴求してきました。Olive Infiniteは、ここに銀行・証券口座、資産残高、クレカ積立を組み合わせたのが特徴です。いずれもオンラインでサービスが完結しており、ここからもOliveが「デジタル富裕層」と呼ばれる方たちを取り込みたい狙いが垣間見えます。
いまのエグゼクティブ層には、金融機関の窓口へ足を運ぶことなく、デジタルで利用を完結したい一方で、いざというときのサポートはしっかりしてほしいというニーズもあります。資産運用サービスを提供したのは、こうしたニーズに応えるためでしょう。2026年秋には、オプションとして発行手数料3万3000円(税込)のメタルカードも追加予定です。
−−−いよいよ始まった、Olive Infiniteのサービス。さまざまな付帯特典やポイント高還元も魅力だ。次回は他の金融機関の取り組みを紹介しよう。








