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不動産投資における未公開物件の魅力 4/4

竹内 そういったこともあり、投資家から未公開物件は人気があり、いまは物件が足りないほど。未公開なら何でもいいわけではなく、しっかりしたものをお届けしたいので、月に1~2件絞り出すような状況です。また、取引に関してお客さんと私は共同事業的な色合いもありますから、会える方とは何度も顔を合わして、信頼関係を築くようにしています。

内藤 なかには「良い物件を持っている」といいつつ、不良物件を売りつける悪徳業者もいるようです。騙されないためにはどうすればいいでしょうか。

竹内 もちろん、独自で勉強する必要はあります。ですが、何なら私に物件情報と、なぜその物件を買いたいのか理由を教えていただければ、5分でジャッジしますよ(笑)。

内藤 心強いお言葉です(笑)。竹内さんの会社では、定期的に物件紹介のイベントも開催するようですから、そういった機会を積極的に活用するのがいいかもしれません。

竹内 私からもアナウンスしますが、お客さんの側からも「こういった物件に興味がある」「現地見学会に行きたい」といった、積極的な姿勢は欲しいところです。

内藤 本気度は試されるでしょうね。情報だけ欲しがり、何の行動も起こさない人に、大事な物件は紹介できませんし、信頼関係も損ねてしまうだけ。断る時も気を持たせずすぐに断るといった、相手も思いやることも大事です。欲しい物件についても「一都三県ならどこでもいい」「築年数、鉄骨や木造何でもいい」だと曖昧で、「都内のRC」「価格は8000万~1億円まで」「減価償却を取りたいから木造」「利回りを重視している」など、ピンポイントで要望を伝えておくと、掘り出し物が出た時にイメージしやすいでしょう。

竹内 投資家からすると、うまく不動産会社を乗せて、物件を引き出せるようにコントロールして欲しいですね。内藤さん、本日はありがとうございました。

内藤 貴重な情報をたくさんお話しいただき、こちらこそありがとうございました。

ーーー好条件であればあるほど競合も多い、未公開物件。それを手に入れるには、買い手にもそれなりの姿勢が求められるということだ。価格の優位性や付加価値に敏感なエンリッチ読者には、マッチする不動産投資のジャンルではないだろうか。


竹内 栄詞(たけうち・えいじ)

株式会社日本不動産投資アドバイザリー 代表取締役
1974年生まれ。明治学院大学法学部法律学科卒業後、首都圏を中心に各種不動産販売・開発事業を手掛ける。国内の不動産業務を専門とし、弁護士、税理士に太いパイプを持つ。特に、未公開物件情報収集に強いネットワークを持ち、投資家に紹介する独自のビジネスモデルを構築。紹介実績は今までに200件超。株式会社エコ住宅業務執行役員、都市環境株式会社代表取締役を歴任し、現在は株式会社国土総合研究所所長も務める。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

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内藤忍

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