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銀行系プレミアムサービスの世界 3/3

みずほ銀行が提供しているのは「みずほプレミアムクラブ」で、入会条件は三菱東京UFJ銀行と変わらず預金残高が1000万円以上の顧客が対象です。

海外送金の優遇、外貨預金の優遇、外貨両替特別レートといった金融サービス、初年度年会費が2万1600円の「みずほセゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」の初年度年会費無料サービス、みずほ信託銀行の遺言執行割引サービスといった特典を用意しています。

新生銀行が提供するのは「新生ステップアッププログラム」と呼ばれるサービスです。ここでは、所定の条件を満たすことで「新生プラチナ」「新生ゴールド」「新生スタンダード」の3つのステージに顧客のステイタスがわかれます。例えば新生プラチナの場合、下記のいずれかひとつの条件を満たせば資格を得られます。

●預け入れ総資産の月間平均残高2000万円以上
●外貨預金などの所定の投資商品の月間平均残高300万円以上
●パワースマート住宅ローンの利用

他方、新生ゴールドの場合、預け入れ総資産の月間平均残高が200万円以上、外貨預金など所定の投資商品の月間平均残高30万円以上など条件は緩くなり、比較的容易に入会できそうです。

気になる優遇ですが、主な内容は次の通り。

●ATM引出手数料:無料(全ステージ)
●ネットでの他行振込手数料:最大月10回無料
●円定期の金利優遇や手数料優遇
●外貨為替手数料:最大優遇50%割引
●外貨定期預金金利優遇
●住宅ローン事務取扱手数料優遇

こういった基本的なサービスに加え、新生プラチナでは、海外送金手数料が月1回無料、専門スタッフが対応する新生プラチナコール、支店近隣の契約駐車場の無料サービスも用意しています。

メガバンクは富裕層の顧客が多いことから、プレミアム系サービスは一般的で、新生銀行のように規模は及ばないものの、中堅銀行でも取り組んでいますから、資産分散で複数の銀行口座を開くなら、同時に多くのサービスを利用するという手もあるでしょう。何度も申し上げましたが、こういった特典は、口座を開き1000万円以上の資産を預けるだけで利用でき、使わないと損と言えるほど。上手に活用していきましょう。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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