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The Style Concierge

銀行系クレジットカード 3/3

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。8月最後は、引き続き銀行×クレジットカードの事例を挙げるとともに、共通ポイントの新たな施策についても取り上げよう。

エンリッチ 銀行系カード3 pg

カード利用で貯まったポイントを
ローン返済に充当できる

静岡県に本店を置き、銀行取引でANAマイルが貯まる「ANA支店」、Tポイントやリクルートポイントが貯まる「Tポイント支店」「リクルート支店」など、独自性の高いインターネット支店の展開で知られるのが、スルガ銀行です。

同行でも、口座開設者が申し込めるクレジットカードの発行を行っていて、それが「SURUGA Visaクレジットカード」。カードランクは一般(年会費税抜1000円)、ゴールド(同5000円)、プラチナ(同6万円)、さらに最上級としてインフィニット(同12万円)というラインナップです。

これらカードの特徴は、カード利用に応じて貯まったポイントを、スルガ銀行ATMで宝くじと交換、ATM引き出し手数料、振込手数料などに交換できるということです。加えて、住宅ローンなどの有担保ローンを契約、または前々月を基準として預金、投資信託、国債/公共債、外貨預金などの取引合計が1000万円以上あると「プレミアムコース」へ移行し、有利なポイント加算が適用されるという特典も。

プラチナカードとインフィニットに関しては、スルガ銀行の定期預金金利の上乗せ、投資信託手数料の割引、プレミアムローンサービスなどといったワンランク上のサービスも用意され、同行のサービスとの組みあわせで、かなりの付加価値を発揮します。さらに特筆すべきは、上位2種類のカードは、カード利用の1.8%を不動産ローンなどの元本返済に充てるという「プレミアム返済アシスト」があるという点。住宅購入や収益物件に関心がある人に対して魅力的なカードということになります。

提携ATMも国内ならセブン銀行、イーネットATM、ゆうちょ銀行など幅広く、海外ではVISAグローバルATM、PLUSシステムATMにも対応していて、海外で現地通貨を引き出す際も利便性を発揮します。

ただし注意したいのは、月々の支払いが、前々月末日の利用残高により支払い残高が変動するミニマムペイメント(最小支払金額)しか選択肢がないということです。リボ払いに相当するので気をつけないといけません。

このように、自行あるいはグループ会社が発行するクレジットカードを組み合わせることで、有利なサービスを提供する銀行は少なくありません。さらにネットバンクでは、クレジットカードと紐づけはないものの、取引実績に応じてポイントを付与したり、引き出し・振込手数料を優遇するといった特典を付与するケースが目立ちます。それこそ、以前も紹介しましたが、楽天銀行やイオン銀行では、お馴染みのサービスです。新生銀行であれば、取引に応じてTポイントが付与されます。

提携ATMもたくさんあるので、むしろ都銀よりも入出金の手間がかからないというメリットもあるようです。ビジネスでは大手銀行であっても、プライベートでは、こういった利便性の高い銀行を検討してみてはいかがでしょうか。

菊地崇仁

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