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堀紘一の『ヒト・モノ・カネ』論 (最終回)
時代はネットからコンテンツへ

エンリッチ 堀紘一

堀紘一氏といえば、19年にわたりボストンコンサルティンググループに勤務し、日本法人の社長も務めた稀代の経営コンサルタント。2000年からはベンチャー育成を目的にドリームインキュベータを創業し、わずか5年で東証1部上場企業に育て上げた起業家としても、あまりにも有名だ。

最終回となる今回は、今後のビジネスにおける展望、そして読者へのアドバイスをテーマに、堀氏の本音が語られた。

これからは“コンテンツ”の時代へ

私は今後、コンテンツビジネスが面白いと思っています。アメリカでも、シリコンバレーだけでなくロスのベンチャー業界も活況を見せています。それはロスにはハリウッド=コンテンツ産業が集積しているからです。DIでも、コンテンツビジネスでの新たな事業創造を支援するための取組みを、国内外で行っています。例えば、著名な映画監督を抱えるプロダクションの支援や、アニメ制作会社の支援、YouTubeなどを活用してグローバルに映像を配信するためのプロデュースを行うビジネスの支援、日本のコンテンツの海外展開・海外のコンテンツの日本展開をプロデュースするビジネスの支援などに取り組んでいます。

DIが海外の会社と手が組めるのは、英語ができる社員が多いというのもあります。しかも、ハーバードやゴールドマン・サックス出身という、外国人からも尊敬される経歴を持つスタッフが10人単位で在籍しているのです。これは、DIの大きな強みです。コンテンツを輸出したいけどコミュニケーションは苦手という国内の会社とも、今後は積極的に提携していきたいですね。

そして、海外とのパイプやスタッフのスキルを活かした、コンテンツのインターナショナル展開の支援も、一層加速できるように取り組んでいきたいと考えています。。

このように、何で勝負するかという答えを得るのに、とても時間はかかりました。その間、ベンチャー投資で失敗したことも……。高い授業料とはいいたくありませんが、「自分はバカだったなあ」と、いまになり振り返ることはあります。ですが、私が一番大事な仕事で、さらにチャンスを見出せたことは、とても幸せなことだと思います。

エンリッチ編集部

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